12月以降の雇用調整助成金と小学校休業等対応助成金の内容
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、雇用調整助成金に特例措置が設けられ、特例措置の延長がこれまで繰り返し行われてきました。今回、この特例措置が廃止され、12月より原則として通常の制度に戻った上で、業況が厳しい事業主については一定の経過措置が設けられました。以下では、この助成内容をとり上げます。
[1]雇用調整助成金の助成内容
12月からの助成内容(助成率と日額上限)は下表のようになりました。特に業況が厳しい事業主については経過措置が設けられ、生産指標が最近3ヶ月の月平均で前年、前々年または3年前同期比で30%以上減少している事業主が対象です。なお、業況の確認については毎月行われます。
[2]小学校休業等対応助成金は3月末まで延長
新型コロナウイルスの影響で小学校などが臨時休業した場合に、子どもの保護者に有給の休暇を取得させた企業に支給する小学校休業等対応助成金がありますが、これについては、支給対象となる休暇取得期間が2023年3月まで延長されました。日額上限額の変更はなく8,355円です。
また、申請の対象期間中に緊急事態宣言の対象区域またはまん延防止等重点措置を実施すべき区域であった地域(原則都道府県単位)に事業所のある企業に対して、12,000円まで支給する特例措置がありましたが、11月末で廃止されています。
不正受給への対応が厳格化され、厚生労働省は、不正受給を行った事業所名等の積極的な公表、予告なしの現地調査のほか、捜査機関との連携強化を行っています。また、不正受給は、刑法第246条の詐欺罪等に問われる可能性があります。助成金を活用するときは今後も適正な申請を行いましょう。
■参考リンク
厚生労働省「雇用調整助成金(新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例)」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html
※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。