衛生委員会をより効果的な場にするためのポイント
常時50人以上の労働者を使用する事業場では、毎月1回以上、衛生委員会を開催することが義務付けられていますが、衛生委員会を継続的に開催する中で、テーマに迷ったり、活性化させたいと感じることがあるかと思います。そこで、衛生委員会を活性化するためのポイントをとり上げます。
[1]年間計画の作成
衛生委員会のテーマを効果的なものにするためには、事前に年間計画を作成することが考えられます。独立行政法人労働者健康安全機構のWEBサイトに紹介されている「衛生委員会活性化テキスト」の中では、月ごとのテーマ例として以下が紹介されています。※図はクリックで拡大されます。
テーマは事業場ごとに適切なものにする必要がありますが、これを参考にして決めることが考えられます。
[2]衛生委員会の進め方
衛生委員会を活性化するために、衛生委員会の進め方についても様々な工夫が必要になります。例えば、衛生委員会当日には、先月からの持ち越し事案を確認するとともに、毎月の定例報告事項として、労働災害等の発生状況、労働時間の状況、産業医による長時間労働者に対する面接指導の結果報告と巡視報告、衛生管理者からの報告をしてもらうこと等が挙げられます。
その際、長時間労働者がいなかった場合は、「従業員全体に対する業務配分が適切にできている」ということを確認するきっかけとするとよいでしょう。
衛生委員会のメンバーの役割は、それぞれの職場で発生している問題は何か、現場の状況を確認し、また職場の意見を集めることです。そのため、衛生委員会のメンバーへの委員会に対する参画の意識付けが重要になり、職場で意見を集めてから出席してもらうことで、衛生委員会のメンバーからの発言も出やすくなるかもしれません。
テーマがマンネリ化している場合、難しく捉えすぎていることもあるでしょう。職場がもっと快適になることを幅広くとらえ、例えば「昼の休憩時間にBGMを流して欲しい」「常備薬として用意して欲しいもの」等、身近な話題にすることで、従業員の職場満足度向上に繋がる効果的な場にしていきたいものです。
■参考リンク
独立行政法人労働者健康安全機構「各種教材・マニュアル」
※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。