今後数年のうちに施行される人事労務関連の法令改正
人事労務管理を行う中で、実務に関連する法令改正の動向を押さえておくことはとても重要です。
特に近年、人事労務分野においては様々な法令改正が頻繁に行われています。
そこで、今回は今後数年のうちに施行が予定される法令改正の内容を確認しておきます。
[1]注目すべき法令改正
現時点で施行が決定されている主な法令改正は下表のとおりです。細かな対応として、労働条件通知書のひな形を修正したり、障害者の法定雇用率が2024年4月と2026年7月に引き上げとなることから、法定雇用率を満たしていない場合は障害者雇用を強化したりしていくなどの必要があります。
表 今後の主な法令改正内容
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[2]影響が大きい社会保険加入の適用拡大
直近で企業に大きな影響が出ることが想定されるものとして、社会保険の適用拡大があります。2024年10月1日より、厚生年金保険の被保険者数が51人以上の企業では、週の所定労働時間が20時間以上で、その他の要件を満たす従業員について、社会保険の加入が必要となります。新たに適用拡大の対象となる予定の企業で、例えば2024年4月からの労働条件について、週の所定労働時間を25時間、契約期間1年間で締結した場合、契約当初は社会保険の加入要件を満たさなくても、2024年10月1日からは加入要件を満たすことになります。
厚生労働省では、年収の壁を意識せずに働ける環境づくりとして、年収の壁・支援強化パッケージを用意しています。従業員に大きな影響の出る内容です。こうした支援策の活用も含めて、早めに対応を検討していきましょう。
■参考リンク
厚生労働省「令和6年4月から労働条件明示のルールが改正されます」
厚生労働省「社会保険適用拡大特設サイト」
厚生労働省「年収の壁・支援強化パッケージ」
※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。