4月より改正高年齢者雇用安定法が施行され、70歳までの就業機会確保が努力義務となりました。今後、企業にとって高年齢労働者が安心かつ安全に働ける職場環境を作っていくことは、重要な課題となるでしょう。そこで今回は、2020年の労働災害発生状況と高年齢労働者が安心・安全に働ける職場環境づくりを支援するのための補助金をとり上げます。

 

1.2020年の労働災害発生状況
2020年において、60歳以上の高年齢者(以下、「高年齢者労働者」という)は、全雇用者の18.0%を占めています。高年齢労働者の労働災害発生状況として、労働災害による休業4日以上の死傷者数を見ると、高齢者労働者の占める割合は26.6%となり、労働災害による死傷者割合は、より高年齢労働者において高いことがわかります。

一方、高年齢者の労働災害の特徴として事故の型別にみてみると、転倒は高年齢になるほど労働災害発生率が上昇し、特に高齢女性の労働災害発生率が高くなっています。年齢の上昇に着目した対策は転倒、墜落・転落、交通事故で重要な課題となっています(下図参照)。※図はクリックで拡大します

出典:厚生労働省【参考資料2】令和2年高年齢労働者の労働災害発生状況


2.エイジフレンドリー補助金

1のような課題を受けて、高齢者が安心して安全に働くことができるよう、中小企業事業者による職場環境の改善等の安全衛生対策の実施に対し補助を行うエイジフレンドリー補助金が創設されています。これは高年齢労働者を常時1名以上雇用している中小企業が対象となり、高年齢労働者が安心して安全に働けるように職場環境の改善にかかった費用の一部を補助するものです。補助対象は以下の対策に要した費用になります。 

  • 身体機能の低下を補う設備・装置の導入
  • 働く高齢者の健康や体力の状況の把握等
  • 安全衛生教育
  • その他、働く高齢者のための職場環境の改善対策

また、新型コロナウイルスの感染防止を図りつつ高齢者が安心して働くことができるよう、利用者や同僚との接触を減らす対策についても補助対象となります。補助金額は、高年齢労働者のための職場環境改善に要した経費の2分の1で、上限額は100万円です。申請期間は2021年6月11日から2021年10月31日までとなっており、申請先はエイジフレンドリー補助金事務センターになります。

補助金については予算があるため、申請期間中であっても受付が締切となる可能性があります。活用を検討される場合は、早めに補助金の交付申請をしましょう。

 

■参考リンク
厚生労働省「令和2年の労働災害発生状況を公表」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_18226.html

厚生労働省「エイジフレンドリー補助金について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09940.html

一般社団法人日本労働安全衛生コンサルタント会 エイジフレンドリー補助金事務センター
https://www.jashcon-age.or.jp/

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

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